バーシティジャケットとは、アメリカの学校スポーツから生まれたジャケットのことです。日本では「スタジャン」という呼び方のほうが一般的ですが、これは「スタジアムジャンパー」を縮めた和製英語です。
一方で海外では、バーシティジャケットの他にアワードジャケット、レターマンジャケットなどの名前でも呼ばれています。呼び方はいくつかありますが、指している服はほぼ同じです。
もともとは、学校の代表選手や大会で活躍した生徒が着ることを許されたジャケットとされていて、胸に大きなレターが入るデザインも、そうした背景から生まれました。その後、大学や高校を中心に広まり、今ではアメカジを代表する定番アウターとして知られています。
日本では1980年代以降にファッションとして広まり、今でも秋冬の定番としてよく見かけるアイテムです。ただし、昔ながらの派手なスタジャンもあれば、今の服に合わせやすい落ち着いたデザインもあるので、選び方によってかなり印象が変わります。
今回は、そんなバーシティジャケットを大人の普段着としてどう選べばいいのかを解説していきたいと思います。
バーシティジャケットの特徴
バーシティジャケットの特徴は、見た目ではっきり分かります。
まず一番分かりやすいのが、身頃と袖の素材の切り替えです。身頃にはウールやメルトン、袖にはレザーが使われることが多く、この組み合わせがいわゆるスタジャンらしさを作っています。もちろん最近は、袖までウールで作られたものや、全体を同じ素材でまとめたものもありますが、王道はやはりこの切り替えです。
次に、襟、袖口、裾に入るリブです。ここにラインが入ると、よりスポーツウェアらしい雰囲気が強くなります。裾がリブで止まるので、着たときの形がはっきり出やすいのもこの服の特徴です。
さらに、胸や背中に入るワッペンや刺繍も、バーシティジャケットらしいポイントです。学校名の頭文字、背番号、卒業年度、チーム名などが入ることが多く、デザインとしての見どころにもなっています。反対に、こうした装飾をなくして、無地に近い見た目にしたものもあります。
レターマンジャケットとも呼ばれる理由
冒頭でも少し解説しましたが、バーシティジャケットは、ただの防寒着として広まった服ではありません。もともとアメリカの学校では、活躍した選手に、学校名の頭文字が入ったセーターやジャケットが与えられていました。
よく知られているのが、ハーバード大学の「H」です。胸に大きな文字が入ったデザインは、こうした文化から生まれたと言われています。
つまり、あの文字はただの飾りではありませんでした。その学校を代表して試合に出たことや、一定の実績を残したことを示す印だったのです。そこから、文字入りのジャケットを着る選手をレターマンと呼ぶようになり、バーシティジャケットはレターマンジャケットとも呼ばれるようになりました。
この背景を知ると、バーシティジャケットがただのアメカジの定番ではなく、もともとは選ばれた選手だけが着られる服だったことが分かります。胸のワッペンや文字にも、ちゃんと意味があったということです。
大人が着るならどんなものを選ぶべきか
バーシティジャケットは格好いい服ですが、選び方を間違えると学生っぽく見えやすいアイテムでもあります。とくに、配色が派手なもの、ワッペンが多いもの、着丈が短く身幅が細いものは、その傾向が強く出やすいです。
大人が着るなら、まず色数を抑えたものが取り入れやすいと思います。黒と黒、ネイビーと黒、グレーと黒のように、落ち着いた配色のものは普段の服にも合わせやすく、目立ちすぎません。
ワッペンや刺繍も、少ない方が使いやすいです。胸にワンポイントくらいなら十分ですが、前も後ろも装飾が多いものは、合わせる服が限られやすくなります。最初の一着なら、無地に近いものか、飾りが少ないものの方が着回ししやすいと思います。
サイズ感も大事です。細くて短いものは昔っぽく見えやすいので、今着るなら少しゆとりがあるものの方が自然です。大きすぎる必要はありませんが、スウェットやニットを中に着ても窮屈に見えないくらいの身幅は欲しいところです。
個人的におすすめするなら、アメリカで100年近い歴史を持つ老舗ワークウェアブランド、フェルコのバーシティジャケットです。
オールメルトン素材を使った、王道のスタジアムジャンパーです。ショールカラーの襟やロゴ入りのスナップボタンがいいアクセントになっていて、襟、袖口、裾に入ったストライプもスタジャンらしさをしっかり残しています。内側はシンサレート入りのキルトライニングなので保温性も高く、全体的に少しゆとりのあるフィットで重ね着もしやすいです。昔ながらの雰囲気はありつつ、今でも普通に着やすい一着だと思います。

王道アメカジスタイルならどう合わせるか
バーシティジャケットの一番分かりやすい合わせ方は、やはりデニムでしょう。、春ぐらい気候ならTシャツ or シンプルなパーカーにデニム、白かグレーのスニーカー。このような感じの組み合わせなら、無理なくアメカジらしい雰囲気が作れます。

ここでポイントなのは、他の服まで盛りすぎないことです。ジャケット自体に特徴があるので、デニムの色落ちが強すぎたり、ロゴが大きいパーカーを合わせたりすると、少し落ち着かない見た目になりやすいです。
バーシティジャケットを主役にするなら、他はシンプルな方がまとまりやすいかなと思います。

少し大人っぽく着たいなら、パンツをスラックスに変えるのもありです。上はバーシティジャケットのままで、下を黒やチャコールのスラックスにするだけで、だいぶ落ち着いて見えます。こうすると、アメカジ感を残しつつ、年齢に合った着方がしやすくなります。
まとめ
バーシティジャケットとは、アメリカの学校スポーツから生まれたジャケットのことで、日本ではスタジャンの名前で広く知られています。ウールやメルトンの身頃、レザーの袖、リブ、ワッペンや刺繍といったディテールが特徴で、今でもアメカジの定番アウターとして人気があります。
ただし、そのまま昔ながらの派手なデザインを選ぶと、少し学生っぽく見えることもあります。大人が取り入れるなら、色を落ち着かせること、装飾を減らすこと、少しゆとりのあるサイズを選ぶこと。このあたりを押さえると着やすくなります。
最初は、黒やネイビー系の落ち着いた一着を、デニムやスウェットと合わせるところから始めるのが分かりやすいと思います。バーシティジャケットが気になっているなら、まずはそのあたりから見てみてはいかがでしょうか。
こちらの記事もおすすめ
ベースボールキャップとローキャップの違いとは?大人のための選び方を解説
WardRoveでは他にもコーディネート術からアイテム選びなど、ファッションに役立つ情報を発信中です。
理想のワードローブの参考に、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。
CATEGORY
FEATURED
2026/5/22
ニューバランスのおすすめモデルはどれ?定番モデルの違いと選び方を解説
皆さんはニューバランスを選ぶとき、何を基準にしていますか?とりあえず人気モデルから順番に見ていく人も...
2025/4/27
Y2Kファッションとは?今さら聞けない意味と失敗しない着こなし方
(サムネイル画像出典: descente store)「Y2K」とは「Year 2000(西暦200...
2025/3/16
ドレスコード早見表!大人のメンズ向けビジネスカジュアル・オフィスカジュアル・スマートカジュアルの違いと着こなしのポイント
ドレスコードとは、特定の場面や環境で求められる服装のルールのことです。とくにビジネスや社交の場では、...
2025/3/14
服の値段は高すぎる?アパレル業界の原価構造や価格の決まり方
私たちが日々目にするアパレル製品。その価格設定はどのように決められているのでしょうか?実際の製造原価...
2025/5/13
大人のキャップ入門!30代・40代メンズ向け失敗しない選び方・かぶり方・コーデ術を紹介
キャップというと「若者のアイテム」という印象を持っている方も多いでしょうか。確かに、ストリートやカジ...
2025/5/23
シティボーイって何?今さら聞けないその意味と、着こなし・ライフスタイルまで徹底解説
「シティボーイって聞いたことはあるけれど、どういう意味?」「服の系統?それともライフスタイル?」今回...
2025/3/15
30代からのハイテクスニーカー!年代別メンズのための選び方とおすすめモデルを紹介
スニーカーを選ぶ際に、よく「ハイテク」や「ローテク」という言葉を見かけることがありませんか?この「ハ...
2025/8/12
プレッピースタイルとは?初心者でも取り入れやすい大人の着こなし方
「Preppy(プレッピー)」とは、アメリカ東海岸にある名門私立高校(Preparatory Sch...
2025/2/11
カシオのG-SHOCKって何がすごい?種類と選び方を詳しく解説
時計といえば“壊れやすい”というのが当たり前だった時代に、「絶対に壊れない時計をつくる」という大胆な...
2025/4/13
テック系ファッション入門、ガジェット好きのための服とバッグの選び方
スマホにワイヤレスイヤホン、モバイルバッテリー、ケーブル類。人によってはタブレットやノートパソコンま...
2026/4/20
HUMAN MADEは何がすごい?コラボと限定販売で強くなるブランド戦略
HUMAN MADEは、NIGO氏が2010年に立ち上げたライフスタイルブランドです。「The Fu...
2026/5/20
夏にビーニーはあり?暑苦しく見えない素材と選び方を解説
夏の暑い時期にビーニーをかぶるのは、ちょっと勇気がいりますよね。見た目的にもビーニーはニット帽に近い...
2026/1/30
WardRove(ワードローブ)について
※このページは、WardRoveの編集方針と考え方をまとめたものです。WardRoveは、「Ward...