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環境配慮素材だけがサステナブルじゃない!正しい意味と取り組みを解説

公開日:

2026/4/23

by

Ryota Shimajiri

WardRove創設者。東京都出身。洋服の縫製工場を営む父方の実家の影響で、幼少期からファッションに親しむ。文化服装学院を卒業後、アパレルメーカーにて生産管理や新ブランド立ち上げを経験。 その後IT業界へ転身し、開発・執筆・マーケティング・プロダクト企画と、クリエイティブからビジネスまで一貫して手掛ける。フォーマルアドバイザー、カラーコーディネーターなどの資格を保有。

サステナブルファッションとは、服の生産から廃棄までの一連の流れで、環境や人、社会への負荷を減らそうとする考え方です。単なる素材の選び方だけでなく、どう作るか、どれだけ着るか、最後にどう手放すかまでを含めた言葉です。

オーガニックコットンや古着のイメージを持つ人も多いですが、それはあくまで入口の一つ。環境省もサステナブルファッションを服の製造から着用、廃棄までの流れ全体として説明しています。

参考:環境省_サステナブルファッション

※今回の記事は、この環境省が公開しているサステナブルファッションを内容をベースに執筆しています。

なぜ今、この言葉が使われるのか

服を一枚作るには、原料の栽培や採掘から始まり、紡績、染色、縫製、輸送とかなり多くの工程があります。

環境省が2026年3月にまとめたアクションプランでは、繊維製品はこの過程で温室効果ガスの排出、水資源の消費、化学物質の使用、マイクロプラスチックの流出といった負荷を生むと整理されています。

しかも日本では年間約50万トンの衣類が廃棄されているとも言われており、大量に作って、すぐ捨てる流れが続いていることへの問い直しとして、サステナブルファッションという言葉が少しずつ広がってきました。

具体的に何を指しているのか

サステナブルファッションには、大きく5つの柱があります。

1つ目は、今持っている服を長く着ることです。環境省のデータによると、1着の服を現在より1年長く着るだけで、日本全体で約3万トンの廃棄量削減につながるとされています。適切なケアや修理を続けることで、1着との付き合いは想像以上に長くなります。

2つ目は、リユースでファッションを楽しむことです。着なくなった服をフリマアプリやバザーで再流通させることが、最も環境に優しい手放し方です。しかし、私たちが手放す服のうち再流通するのは全体の3割程度にとどまっているというデータもあります。

3つ目は、買うときに先のことを考えることです。衝動買いで、ほとんど着ていない服がクローゼットに眠っていることはないでしょうか。本当に必要かを見極めること、長く着られる品質を選ぶことが大切かもしれません。

4つ目は、作られ方を見ることです。商品タグやラベル、QRコードなどで素材や生産ルートを確認する。その関心が、業界全体の透明性を高める動きにつながります。素材の認証にはGRS、GOTS、OEKO-TEXなどがあり、第三者機関がサプライチェーン全体を審査しています。EUで導入が進むデジタル・プロダクト・パスポートも、こうした情報を消費者が追いやすくするための仕組みです。

そして5つ目は、服を資源として回収に出すことです。古着回収を行っている店舗に持ち込んだり、自治体の資源回収に出したりすることで、服は素材として生まれ変わります。環境省によると、1着が回収によって廃棄・焼却されなければ、約0.5kgのCO2削減につながるとされています。

日本の現状

調査によると、2024年の国内における衣類の新規供給量は約82万トンとされており、そのうち約7割にあたる56万トンが家庭や事業所から手放され、その多くが焼却などで処理されています。手放された衣類のうちリユースやリサイクルに回るのは全体の3割程度で、残りの約65%は廃棄されているというのが現状です。

ペットボトルや古紙のリサイクル率が50%を超えることを考えると、衣類の数字はまだまだ低いと言わざるおえません。クローゼットの奥で眠っている服や、数回しか着ていないまま処分された服が、この数字の中に含まれていると思うと、他人事ではない気もします。

グリーンウォッシュに注意

サステナブルファッションへの関心が高まる中で、「環境配慮」を謳いながら実態が伴わないブランドも出てきています。これをグリーンウォッシュと言います。

たとえばH&Mは2019年にリサイクル素材を使った「コンシャスコレクション」を展開しましたが、環境配慮の根拠が不十分だとしてノルウェーの消費者庁から違法と判断されました。EUでは2024年にグリーンウォッシング禁止法を採択し、根拠のない「環境にやさしい」といった表示を禁止しています。

参考:EU、グリーンウォッシング禁止法を採択、根拠ない「環境に優しい」など表示禁止

「サステナブル」「エコ」という言葉は、今や服を売るための文句になりやすいので、商品ページでそういった言葉を見かけたとき、その先に具体的な説明があるかどうかを確認する習慣をつけておくといいと思います。

認証の種類、素材の割合、製造過程の情報。そこまで書いているブランドとそうでないブランドでは、信頼できる情報の量がかなり違います。

まとめ

サステナブルファッションとは、環境にいい素材の服だけを指す言葉ではありません。服をどう作るか、どれだけ着るか、最後にどう手放すかまで含めて考える言葉です。

新しい服を買う前に「来年もこれを着ているか」と一度考える。着なくなった服をごみ袋に入れる前に、回収の案内を調べてみる。その小さな積み重ねが、サステナブルファッションの入口になります。ぜひ、自分なりの形で考えてみてはいかがでしょうか。

WardRoveでは他にもコーディネート術からアイテム選びなど、ファッションに役立つ情報を発信中です。

理想のワードローブの参考に、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。

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