春が近づき、スーツを着る機会が増えるこの時期。スーツの着こなしに関する情報も多く出回りますが、その中でも特に有名なのが「アンボタンマナー」、つまりジャケットやベストの一番下のボタンを外すべきというルールです。
しかし、この「マナー」という表現には誤解も多く、単純に「ルールだから」と考えている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、アンボタンマナーの起源や例外について詳しく解説しつつ、現代のスーツスタイルにどのように応用できるのかをご紹介します。
アンボタンマナーの起源
アンボタンマナーとは、スーツのジャケットやベストの一番下のボタンを留めないという着こなしのルールです。
「マナー」と呼ばれていますが、強制的なものではなく、あくまで一般的なスタイルとして定着したものです。
このマナーの起源は19世紀に遡ります。ボー・ブランメルという洒落者が考案し、彼のスタイルを当時の国王が真似したことで広まりました。
あるパーティーで国王がジャケットのボタンを掛け忘れ、それを正当化するためにブランメルも同じようにボタンを外したことが始まりとされています。
よくあるアンボタンマナーの誤解
スーツの着こなしにおいて「一番下のボタンは外すべき」とよく言われますが、これはスーツのデザインによって異なります。すべてのスーツに当てはまるわけではありません。
1. 現代のシングルジャケットの場合

(画像出典: azabu tailor)
現代の2ボタンジャケットは、裾のラインに合わせて下のボタンが斜めに配置されています。
このため、一番下のボタンを留めるとジャケットの生地が突っ張ってシワができ、シルエットが崩れてしまうのです。
そのため、自然と「一番下は外すべき」というルールが定着しました。
2ボタンジャケット: 一番下のボタンを外すのが一般的。
3ボタンジャケット: 真ん中のボタンを留め、上下を外す「中掛け」が主流。
2. ダブルスーツの場合

(画像出典: azabu tailor)
「6釦2掛け」のダブルスーツでは、真ん中の2つを留めるスタイルが基本と覚えておくと良いです。
ただし、画像のようにボタンの数や配置によっては、下のボタンを外しても良いデザインのジャケットもあります。
3. ウィンザー公爵の「パドックカット」スーツ

ウィンザー公爵はクラシックな着こなしで有名でしたが、彼のスーツの一部には「2釦2掛け」のパドックカットが採用されていました。
パドックカットとは、ウエスト部分がわずかに絞られつつ、裾にかけてゆるやかに広がるシルエットのことを指します。
このデザインはパドックの名前の通り乗馬用のコートからインスパイアされており、ウィンザー公爵の優雅で堂々とした佇まいを際立たせました。
特徴として、ボタンがまっすぐ配置されているため、下のボタンを留めても生地が突っ張ることがありません。
これにより、ジャケットのシルエットが崩れることなく、美しく見えるのです。
現代でもクラシックな装いを楽しみたい方には、パドックカットのスーツを取り入れることで、より洗練された印象を与えることができるでしょう。
4. ベストの場合

(画像出典: RRL)
ベストにもアンボタンマナーは存在します。特に6ボタンのベストでは一番下を外すのが伝統的なスタイルです。
これは、ウエストのラインを美しく見せるための工夫でもあります。5ボタンのベストの場合はすべて留めても問題ありません。
ちなみに、ベストを着ている場合、シングルジャケットはボタンをすべて外して着ることもあります。これはベストを見せるためなど、さまざまな理由があります。
まとめ
スーツのボタンを外すかどうかは、単なるルールではなく、スーツのデザインによって異なります。
・2ボタンジャケット → 一番下は外すのが一般的。
・ダブルスーツ → 下のボタンを留めても問題なし。
・ベスト → ボタン配置によっては留めてもOK。
スーツの歴史や成り立ちを知ることで、より自信を持ってファッションを楽しむことができます。
これからスーツを着る機会が増える季節、ぜひ着こなしのポイントを意識して、スマートなスタイルを目指してみてください!
WardRoveでは他にもコーディネート術からアイテム選びなど、ファッションに役立つ情報を発信中です。
理想のワードローブの参考に、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。
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